地域の道路を地域の人が整備するとは
実際にそこに住んでいる地域(集落とかコミュニティ)の人達の力で未舗装の道路を舗装したり、道路側溝(用水路)の整備をしたりします。
基本的に作業自体には、行政の関与はありません。
その代わりに自治体が補助金や資材支給という形でサポートしてくれますので、地域の意見を反映した道路整備が出来て、自治体も財政的に効率的な事業となるため双方にメリットのあるようになっています。
自治体ごとの独自の精度もありますが、農林水産省などの補助制度もあり、制度としては全国的にあるものではないかと思います(未確認です)が、以外と事務手続きが面倒で、こういった事務手続きをクリアすることがひとつの関門になってきます。
道路の整備以外にも河川や道路の草刈りなども行いながら、地域のインフラを地域の人達で管理しています。
実際整備した時の作業の様子について
毎年、地域で整備する道路を選定して少しづつ作業を続けています。
今では、その延長は数キロにもなります。
作業自体は、地域の有志や地権者などで、作業にちては素人の方もいますが、中には日頃の農業や建設業などで培った職業上の経験を活かしてプロ顔負けの精度で作業が行われます。
実際に作業した道路のビフォー・アフターを見てみましょう。
作業前の道路です。
道路の両側面にコンクリート用の木の型枠が組まれていますが、現況は把握できると思います。。
作業後の道路の様子です。
コンクリート舗装によって現況すら怪しい道路が見違えるほど道路らしくなりました。
この作業は農道中心に行われますが、地域にはこの農道を生活道としている人も少なくなく、かなり費用対効果の高い作業になっています。
作業の手順と準備について
道路の作業については、現場の作業はもちろんですが、その前に資材や補助金の調達など様々な準備のための事務作業もあります。
もちろん地域の道路は地域の人が整備(舗装)するわけですので、その事務作業などの準備も地域の人が賄います。
やはり作業は、段取りが決め手となりますのでそのあたりも含めて書いておきたいと思います。
事務作業編
・計画作成・・・年度当初(春頃)
・補助金申請・・・年度当初(春頃)
・会議・打ち合わせ・・・適時
・生コンなどの資材、人の手配・・・適時
・写真管理など・・・作業時
・書類とりまとめ・・・作業後
・実績報告・・・指定期日まで
このような流れで事務が進みます。
この事務は、日頃事務作業になれた人が担当することになると思います。
また、役所の検査なども想定されますので、ある程度の事務的な精度が求められます。
この事務作業が面倒ですが、これも原資は税金が使われていますので、多少の作業は仕方がないのではないかと思います。
現場作業編
このあたりは、詳細な説明もいいかと思いますが、写真を使って視覚的にイメージを掴んで頂ければと思います。
ますは、手配した砕石と重機を使い路盤(基礎部分)を作ります。
作業としては、簡単な不陸整正を行い砕石を敷きならします。
道路の両側面に型枠用の板を設置していきます。
右側の土手部分にはワイヤーメッシュと呼ばれる鉄筋が準備されています。
事前にワイヤーメッシュを設置するとミキサー車が入れないので、この場合には、コンクリートの打設時に同時に敷きこみます。
コンクリートを打設します。
コンクリートの打設が始まったら、一気に最後まで作業します。
コンクリートの打設が完了し、養生しているところです。
しっかりとした刷毛引き仕上げの舗装道路が完成しました。
あとは、型枠を外して作業か完了します。
以上のように作業が行われます。
さいごに
国の補助制度であった気がしますので全国的に使える制度であり、道路の整備には十分な制度だと思います。(自治体によっては、採用していない場合もあるかもしれません。)
ただ、作業はそれなりに大変です。
その反面、地域の道路は地域の人が整備(舗装)することで達成感とコミュニティーの結束が強まり、地域資源としてインフラを管理するという意識の涵養にもなりますので、そういった意味では長くこれからに活きる活動(制度)であると思います。
以上、「地域の道路は地域の人が整備(舗装)します!!」でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。